Twitterに愛犬の写真を載せるような輩(自分もそうですが)は、大抵自分の子が一番カワイイと思っている。
他人のペットに’いいね’をしながら、「でもウチの子が一番!」と心の中で考えている。
この傾向は人間の子供に対しても見られる。
これは経済学の分野の保有バイアスで説明がつくと考えている。
保有バイアスとは、自分の保有物を客観評価よりも高めに見積る心理のことである。
以前テレビで、通行人にあるカップの値段を予想してもらうアンケートをしていた。あるグループには、質問者がカップを見せて「これはいくらだと思いますか?」と質問し、もう一方のグループには、「このカップをプレゼントします」と言ってカップを渡した状態で値段を予想してもらっていた。結果は後者のグループの方が高い値段を提示していた。
これらのバイアスは商売の分野でも利用されており、服屋で試着を勧められたり、スーパーの試食、電化製品の店で手に取れる見本が置いてあるのは、このバイアスを利用している。
人間の子供や犬も同じように自分が保有(育てている)対象には、平均より高い評価を与えがちになるので、大抵の人は「うちの子が一番」と考える。自分がカワイイと思って、人に子供や犬の話をしたりしていると、相手はあなたほどの価値を見出せず白けている可能性があるので注意が必要である。
ちなみに自分がTwitterで愛犬の写真をアップしているのは、客観的に見ても可愛いウチの子を独り占めすることに罪悪感を覚えたためである。