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「もー今回だけだからね」の危険性

 

ご飯を食べていると愛犬がテーブルを覗き込んできたり、足元でじっと見つめていることはないだろうか。

これは人間の食べ物を欲しがっているわけだが、この時に「もー今回だけだからね」と食べ物を与えてしまってはいないだろうか。

人間の食べ物は犬の食べ物に比べて栄養価がとても高いため、定常的に与え続けると栄養バランスを崩して病気になる可能性がある

 

確かに、たまに少量のご飯を与えるだけであれば、ほとんど問題にはならないだろう。

しかし、もし犬が病気になり、獣医の先生から食事管理が求められると、その習慣が仇になることがある。

 

動物は脳の中でドーパミンという物質が生まれると快楽を感じる。遊んでいたり、餌を貰ったり、飼い主に褒められたときなど報酬を与えられるとこの物質が生成される。問題は、このドーパミンは報酬が与え’られそう’になっても生成されるということだ。人間のギャンブルやスマホのゲームなどは、この報酬が得られるかもしれない状態を上手く利用してプレイヤーを依存させる(リーチやガチャを引くときの演出など)。(参考:マンガで分かる心療内科 依存症編

 

犬の場合も同じことが言える。「人間のご飯を貰えた!」という経験をすると、食事をするたびに「貰えるかも!貰えるかも!」と興奮してしまうのだ。それは犬が人間の食事に依存した状態であり、いざやめさせようとした時にストレスになる。一度や二度ご飯が貰えないくらいなら良いが、それが続くと人間のギャンブル依存症の人と同じようにどんどんストレスがたまり問題行動を起こす可能性がある。

 

一方で、この特性は上手く使うと犬と飼い主との良好な関係を築く助けになる。普段生活をしているふとした時に犬を少しでも良いから撫でてあげよう。すると彼らは飼い主の近くにいれば撫でて貰えるかもしれないと思い、飼い主の近くにいるだけで良い気持ちのなるのだ。

仕事や家事で忙しくても、気づいた時に10秒でも犬を構って上げることで、彼らの幸福度は高まるのではないだろうか。

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テーマの著者 Anders Norén