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犬は怒り方を知っている。

 

テレビやネットニュースで「〇〇が〇〇に怒り心頭!」とか「〇〇が〇〇を怒らせた」という記事を見かける。

この場合、何を伝えたいのかいまいち理解できないが、ある人(グループ)が不誠実なことをして、別の人(グループ)が怒っている、不誠実な行いをした人は謝るべきではないか、というような論調が多いと感じる。

怒っている人は、誰か悪いことをした人に対して怒っている場合がほとんどなので、上記の論調はなんとなく理解できるが、最近はよくわからない理由で怒っている人が多いので、見出しだけで内容を判断するのは危険かなと考えている。

 

例えば、自分の身内を悪く言われて怒る、自分の愛犬を虐めている人を怒る、というような行為は理解できる。

一方で、質問しただけで怒り出す、肩がぶつかっただけで怒り出す、というように、理解できない理由で怒ってばかりの人もいる。

彼らには、彼らの理由があって怒っているのだろうが、あまり近づきたくない人達ではある。

いつも怒ってばかりの人は、周囲に対して自分の意見を伝えることが苦手なのだと感じる。怒っていることが日常になり、周りも怒りを流すようになるのだ。いつも物静かな人が怒ったら、みんなビックリして耳を傾けるだろうが、怒ってばかりの人は同じ行動でも周りが構ってくれない。構ってくれないからさらに怒り出す悪循環になる。

 

その点、犬は怒り方がとても上手いと感じる。

きちんと育てられた犬は滅多なことでは怒らない。例えば、間違って足を踏んでしまったり、留守番が長引いてしまっても怒ることはない。

基本的に犬は怒り出す前に、色々なサインを出す。尻尾を丸めたり、低姿勢になり上目遣いになったいりする。彼らはまず、嫌なことがあったら、それを避ける方法を考えるのである。しかし、飼い主が無理やり他の犬に近づけたり、繋がれた状態で知らない人に触られるなど、サインを無視されると、彼らはまず、吠えたり、唸ったりする。それでも状況が改善されないようなら、最終手段として攻撃に出るのである。このように、犬は段階的に意思を表明していく。

 

この怒り方は、人間でも効果的だと思う。嫌な事(人)があれば、まず嫌だということを表に出す。気づいてもらえなければ、実際に避けるための行動に出る。それでもダメなら怒れば良い。

怒ってばかりの人というのは、嫌だということも言わず、不愉快を遠ざける行動をせずに、一気に怒る、という手段に出てしまっていると感じる。

 

 

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