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デルタから学ぶデザイン思考

 

デルタ(愛犬)の写真はカラーとモノクロの見分けがつかない。

こうなるとデルタを撮るためのカメラはモノクロで良いのではないかと考えてしまう。

 

そんなこと求めていないよという商品

写真の例は冗談だが、世の中にはニーズを無視した製品がたくさんある。

コンビニには、奇抜な味の食品が溢れ、家電業界も電子レンジから音楽を鳴らしたりする。ちょっと前にセカンドライフというゲームがあったが、あれは当時流行ると思っていた人がどれだけいたのか。

これらの明らかに消費者のニーズに合ってない製品が世にでるのはなぜだろうか

開発するまで誰も異論を挟まなかったのだろうか。

 

デザイン思考

最近、ビジネスにおいてよくデザイン思考という言葉が用いられる。

これは広義にはマーケットインの手法であり、消費者のニーズを捉えて仕事を進めるということだ。

当たり前のことに聞こえるが、この当たり前がなかなかできない。

例えば、以前NASAでこんな問題が持ち上がった。

「宇宙でボールペンを使おうとすると無重力のためインクが詰まりやすくなる」

この問題を聞いたときあなたならどのように解決するか?

「インクを表面張力が高い素材を使いボールを伝わりやすくする」「インクの管に軽い圧力をかけてインクを押し出す」などの解決策を理系の人々は考えるかもしれない。

この話のオチはこうだ。

「NASAの人々は多額の研究費をつぎ込み宇宙でも使えるボールペンを開発した。一方、ソ連は鉛筆を使った。」

笑い話だが、現代の仕事場でも同様の間違いを起こす人がとても多い(自分もそう)。

人間は問題に直面した時にそれを解決したいと思うその問題がとくべき問題でなかったとしてもだ

このような間違いは、いわゆる頭のいい人に起こりやすいと思う。

なぜなら頭の良い人は問題の解決策をすぐに何通りも思いつくので、逆にその解決策に選択肢を縛られてしまうのだ。何も思いつかなければ別の解決法を考えるだろう。

だからと言って頭が悪い人の方が仕事ができるかと言えばそうではない。別の解決策がない場合ももちろんあり、とことん問題に向き合う知能も仕事には重要である。

これは頭の良し悪しでなく、問題をしっかり捉えらているかということである。

NASAは「宇宙空間においてボールペンで字が書けない」ことを問題としたが、ソ連は「宇宙空間において字が書けない」ことを問題とした。

どちらが問題を正確に捉えられているかといえば後者だ。

例えば、トヨタなどは概念設計という手法で問題をしっかり捉える教育を社員に施しているらしい。

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