デルタ(愛犬)は、初めての物に対するアプローチは、嗅ぐ、咥える(食べ物っぽいものなら)、触る、である。
犬は、新しい物事に対して好奇心をもち、とにかく嗅いだり、なめたり、噛んだり、触ったりと、身体的に物事を観察する。
なぜ体で試すのかと言えば、犬は言葉を扱えないからだ。
人間だったら、「これは辛いよ」「あっちは綺麗だよ」というように言葉で情報を伝えることができる。
それができないので、実際に味わい、見て、触らなければ犬は物事を理解できないのだ。
人間が地球上でもっとも栄えた種になったのも、言葉を覚えたことで知識を伝承できるようになったことが大きく寄与している。
一つ一つの物事を体感して理解していたので効率が悪い(例えば、元素表を理解するために全ての元素を見たり触ったりはできない)。
一方で、言葉は経験することに比べて情報量が少ないという弱点もある。
全てを伝えきれないからこそ、受け手の知識や想像力が必要になってくる。
この情報量の不足により発生する不具合の一つが勘違いである。
相手が汲み取ってくれるだろうと思って伝えなかった情報を、受け手が間違って補完してしまうのだ。
ネットで、「勘違い 話」と検索すると、たくさんヒットするが、多くが言葉によるコミュニケーションの不具合によるものである。
このことは逆に捉えると、勘違いや早とちりが多い、と感じている人は、なるべく経験(無理なら、映像、音声を探すなど)に近くなるように情報量を増やすように工夫をすれば良いと言える。