犬の耳はなぜ動くのだろうか。
それは音を効率的に集めるためである。
そもそも人間が”耳”と呼んでいる顔の横に付いているものは、音を聞くための感覚の一部でしかない。
”耳”で集めた音が、鼓膜や蝸牛管という器官で、電気信号に変換されて脳に信号が届く。
人間と違い、犬は”耳”を動かすことができる。
これは、音を効率的に集めるためで、音がする方向に”耳”を向け、特定の方向からの音を効率的に聞こうとするのだ。
人間は外部からの情報の7割を視覚に頼っているそうだが、犬は聴覚頼りである。
おそらく目は、視界に入っていないものや、目をつぶった場合は情報が得られない一方で、耳はどんな時も常にセンサがオンになっている。野生の世界では外敵や獲物の情報を逃さずキャッチする必要があるため、聴覚頼りになったのではないか。