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AIBOは犬の代わりになるか

かわいいロボットの写真

 

先日、新型のAIBOが発表された。

20年近く前に発売された初代AIBOには、修理して今でも使っている人がいるくらいのコアなファンがいるらしい。

自分も長く使っていた道具をなかなか捨てられないことはあるが、彼らにとってのAIBOは道具以上の意味があるのだろう。

 

AIBOは犬の代わりになるのだろうか

将来的にAIBOが本物の犬に近くなり、”犬を飼う”と行ったらAIBOを飼うことを意味するようになる、そんな未来があるのだろうか。

私は、AIBOは本物の犬の代わりになると思う。

だが逆にいやAIBOはあくまでもAIBOで、生きている犬の代わりにはならない、と思う人もいるだろう。

ではなぜそう思うのか?

この問いは、そもそも人がなぜ犬を飼うのかということを考えらさせられる、面白いテーマだと感じる。

 

人はなぜ犬を飼う?

人はなぜ犬を飼うのだろうか、少し前までは犬は仕事上のパートナーだった。

狩り、牧羊犬、番犬など、人間にはない身体能力や感覚の鋭さを生かして人と仕事をしていた。

それらの仕事は以前と比べてグッと減っているはずなのに、犬の飼育数は日本だけでも1,000万頭弱にも及ぶ。

現在では、犬はほとんどが愛玩犬として飼われており、多くの飼い主が養子を迎えるような感覚で犬を飼うようになった。

自分も愛犬は家族の一員だと考えており、犬のために職場の近くに家を飼い、夏は24時間エアコンをつけている。

衣食住に関して(衣はないか)最低限の保証はしているつもりである。

では、なぜそこまでして犬を飼うのかといえば、それはかわいいからだ

子供の情操教育や長生きに関連するなどの売り文句もあるが、これらは犬を飼うのに消極的な身内がいた場合の”言い訳”のようなものだろう。

犬を飼い始める当初の動機というのは、誰もが犬を”かわいい”と思ったからではないか。

 

AIBOは可愛くなるか

その観点で考えれば、AIBOを犬の代わりにすることは容易いだろう。

なぜなら人間は動かないぬいぐるみでさえ可愛いと思い、一度愛着を持ったぬいぐるみは汚れたからと行って簡単に捨てたりはしない。

今のAIBOは無骨な外形をしているが、表面をぬいぐるみのようにするのはそれほど難しくはない。

しかも、食事や排泄といったわずらわしい思いもしなくて済む。

いや、そんな命令に従うだけの生物なんて面白みがない、という人もいるだろう。

食事や排泄など煩わしいこともあるが、煩わしさがあるからこそ愛情が深まるのだろうと。

その課題も技術で再現可能だ。

AIBOにそうプログラムしてしまえば良い。

ご飯を食べて、それを排泄するような仕組みを作れば良い。

また、ソフト的にも命令されたことを必ず聞くわけではなく、気分によって命令を無視するなどの揺らぎを持たせれば良い。

既存の犬の行動を研究すれば、電気羊のように、電気犬を作ることは可能だろう。

 

AIBOが台頭する未来は悪い状況ではない

リアルの犬に変わってAIBOが台頭する未来というのは、決して悪いものではないと考えている。

種の繁栄という面では犬の数はグッと減ると思うが、自分はそもそも種の数が増えることが良いことだとは感じない。

数が少なくても1頭1頭が幸せな犬生を送れることが大事だと考えている。

現在は1,000万近くの犬が飼われている裏で、毎年何万頭もの犬が殺処分されている。悪質なブリーダーや多頭飼いによる飼育崩壊で何年間もずっとゲージで飼われているような犬たちもいる。

犬の数が減った分、1頭1頭の価値は上がり、おそらく犬を飼うに値する経済力と責任感を持った一部の人だけがリアルの犬を飼うことができるようになるだろう。

そのような未来は悪いものだろうか

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