無趣味な人が紹介する趣味ベスト3は読書、旅行、映画鑑賞だろう。
これらの趣味の共通点は、手軽にできることだ。
特別な技術も、覚えなければならないルールも、体力も必要ない、ちょっとしたお金があればいつでもできる。
これらを趣味という人は、とりあえず無難な趣味を挙げているだけなので、詳しい話を聞こうとすると、何年も前に読んだ本や旅行にいったという経験を話すだけで、いまいち楽しみが伝わってこないことが多い。
大抵これらの人たちは無趣味ではない
これらの人たちというのは、実は無趣味なのではなく、人に言いづらい趣味を持っているか、寝ること、テレビを見ること、ネットサーフィンをすることなどが趣味であることが多い。
そういう人たちは、テレビ番組とか、ブログやSNSの話をふると面白い話をしてくれる。
ありのままで話せば良いと思うが、一般にこれらの行動は趣味と認められていないため、話づらいのだろう。
趣味の定義は?
読書や旅行は一般的に趣味の代表格みたいなものなので、ついこれらを趣味とあげる人が多くなる。
だが、一方でガチ勢(?)からすると、自分の趣味を消去法のように挙げられると、貶されたように感じるのか反発する人がいる。
「あの人は月に○冊しか本読んでないのに、読書が趣味なんて言わないで欲しい」というセリフをよく聞くが、じゃあ、○冊の部分にどんな数字を入れれば読書を趣味と言えるのだろうか。
趣味とは「仕事・職業としてでなく、個人が楽しみとしてしている事柄。」らしい。
どうやら冊数に制限はないようだ。読んだ本が仕事と関係なければ1年に1冊しか読んでいなくても趣味と言って良さそうだ。
ちなみに個人の楽しみとしている事柄なので、「仕事の役に立つ本を月10冊読んだ」「自己啓発のために毎日1冊の本を読んでいる」というのは、趣味の読書にカウントされないということだ。
このように趣味の定義を考えると、読んだ冊数が多い少ないは「読書が趣味」の判定材料にはならない。
他人の趣味にケチをつける人は趣味人ではない
定義の中の、”個人が”楽しみとしている事柄という点を深く考えると面白いことがわかる。
個人の楽しみとは、自分が楽しいからするのもであり、他者が介在することで楽しみが変わらないはずである。
他人に褒められるから、あいつよりも多くの本を読みたいから、といった動機で読書を行う場合は、読書を楽しんでいるとは言えず趣味の定義から離れていく。
つまり、「あの人は月に1冊の本しかないのに趣味を読書と言っている。せいぜい10冊は読んでから言って欲しい」などといっている人は、そもそも他人と比較した結果で趣味を定義しており読書が趣味とは言い難い。
「他人に対して優位に立つこと」が趣味と言えるだろう(矛盾している?)。
飼い主の趣味は犬
ちなみに、この定義だと犬を飼っている人は、ほぼ全員が「犬が趣味」と言えるのではないか。
多くの人は、仕事で犬を飼うことはないし、犬を飼う動機は個人の楽しみ以外はないだろう。
犬は飼いたいから飼うのであって、立派な趣味だと言える。