自分は今メーカーに勤めているが、裏で転職の計画を練っている。
今の職場に大きな不満もなく、むしろ同年代の友達と比べれば、給料は平均だが、仕事体系や福利厚生は恵まれていると感じている。
それでも自分は愛犬と接する時間を増やしたいと考えており、そのための転職を計画している。
よく好きなことを仕事にしてはいけないと言う。
これはいろいろな理由を聞くし、好きなことを仕事にした人の全てが後悔しているわけではないので、信ぴょう性の低い理論だと思う。
好きなことを仕事にして後悔する人としない人の違いは何だろうか。
仕事は、お金を貰うために行う。
より正確にいうと、仕事は自分の行動や成果が定量的に判断される。
この定量的に判断されるという点が、好きなことを趣味でやる場合と仕事でやる場合の違いだ。
趣味で好きなことをやっているうちは、自分が満足感を得られれば良い。
他人と比較する必要もないし、やったことに点数をつける必要もない。
そのため、どこでやめても良いし、逆に寝食を忘れてどこまでやっても良い。
趣味の一番の醍醐味は、ゴールを自分で自由に決められるということだ。
人間は自分に選択権がある状況を好ましく思う心理的な特徴がある。
例えば、人の上に立ちたい、後輩に指導したい、人気者になりたいなどは、自分が場を主導する権利を得られているため快感なのだ。
よって、好きなことを仕事にした場合、この自由が奪われる可能性が高い。
犬や猫が好きで、色々訓練をしたり世話をするのが好きだ!と思ってペット業界に足を踏み入れたら、求められる要求が高すぎたり、低すぎたりする。
例えば、自分は犬を毎日1時間は散歩させるべきだ、と思っている人はペットショップの犬を散歩させられないことに苦痛を感じるだろう。
一方で、自分の価値観と職場の価値観が偶然あっていたり、自分で環境を変える能力を持っている人はこれらの苦痛を感じづらい。
(上の例でいうと、ペットショップの犬を散歩させることを上司に認めさせる)
つまり、好きなことを仕事にして後悔しない人というのは、運が良いか優秀な人なのだ。
自分は、好きなことを仕事にしたいととは思っていない、好きなことをするために仕事を変えようと思っている。
なぜなら後者の方が、効率的だと思うから。