「無駄吠え」という言葉がありますが、犬が本当の意味で無駄に吠えることはありません。
かまって、さみしい、餌をくれ、これ以上近づくな、など何かしら理由があって犬は吠えます。
”無駄”とは、人間にとっての無駄であり、人間本位な言葉です。
犬は言葉を持たないので、自分の意思を伝えるのに吠えるという手段を使いますが、人間は滅多なことでは吠えません。
言葉で、気持ちを伝えられるからです。
逆にいうと、たまに吠えている人がいると珍しくて周囲の人が注目します。
吠えている人を見ると、自分は吠えられた時のことを想像するのためか、とても嫌な気持ちになり、さっさとその場を去りたくなります。
彼らはなぜ吠えているのでしょうか?
答えは簡単で、吠えると良いことがあるからです。
クレームを入れる時、普通に文句を言うだけだと謝られておしまいだが、吠えると店長などが出てきて、サービスしてくれる。
吠えて部下を叱ると失敗が再発しなくなる。
周囲が注目してくれる。
など吠えることのメリットは色々あります。
もちろんデメリットも発生するはずですが、彼らにとってデメリットよりもメリットが大きければ吠え続けるのは合理的です。
どこかの国が、攻撃するぞ攻撃するぞと吠えて、世界中の注目を集めている状況と同じです。
彼らは吠えなければ、国際社会で全く相手にされません。
吠えることで、交渉の場に上がる姿勢は、戦略として成功しているのではないでしょうか。
吠える人には犬と同じで吠えるなりの理由があります。
吠えられても無駄にサービスをしない、構わないことが大事です。