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犬の経済効果について

 

願望の話をしよう

休日のある日、目覚ましが鳴っても起きてこない自分に愛犬が飛びかかり顔を舐め始める。

最初は無視していた私も根負けして起き、散歩に出かける。

私が住んでいるマンションは「ペットと暮らせる」マンションで、ほとんどの世帯が犬か猫を飼っている。

リードをつけて廊下を歩いていると、近所の犬も散歩に行くところらしい、飼い主と犬同士がそれぞれ挨拶を交わし、エレベーターで一緒に玄関まで行く。

マンションに面している遊歩道は車が通らないので、犬の散歩には絶好のスポットだ。

ところどころに犬を糞を捨てるゴミ箱が設置されている。また、犬のための水飲み場もあり、散歩は手ぶらで大丈夫だ。

家に帰って朝ごはんを食べて、家族でショッピングモールへ行くことにする。もちろん愛犬も一緒だ。

マンションにはシェアカーがあり、それに乗って出かける。

ショッピングモールは、通路が広く、犬を連れていても余裕で歩くことができる。

モールにある動物病院に行き、簡単な健康診断をしてもらう。これは月に1度の習慣だ。買い物ついでなのでめんどくさくはない。ちなみにこの動物病院はCTやMRIなどといった高度医療機器が備えられている。幸いまだお世話になったことはないが、いざという時も安心だ。

簡単にショッピングをした後に、テラス席のあるレストランで食事をする。犬もおやつを食べる。

腹ごしらえにドッグランへで犬と遊び、また犬のための食事やおやつ、おもちゃなどを買って家路につく。

 

現代の日本でこのような生活をしようと思っても無理だろう。

公共の場での動物の行動は大きく制限され、愛犬が他人に迷惑をかけないか、ビクビクしながら出かけなければならない。

 

日本のペット関連市場は約1兆4千万円

日本のペット関連市場は約1兆4千万円である。

ちなみに、国内映画の市場規模が2000億円程度でなで、これよりずっと大きい。

また、パンの市場規模が1兆5千億円程度なので、これとほぼ同等である。

犬猫の日本での飼育数は2,000万頭程度、人間の子供の数よりも多い。

人間の子供の数は年々減っているが、犬のこの飼育数はほぼ横這いである。

増えていないものの、ペットが家族の一員という側面が強くなってきており、ペットにかけるお金は今後増えて行くものと予想される。

 

まだまだ成長の余地がある

ペットの市場はまだまだ成長の余地があると思う。

なぜならペットを実際に飼ってみるとわかるが、不満に感じるところがたくさんあるからだ。

不満はビジネスのチャンスであり、人間は必ずこれを解決する価値を生み出す。

例えば、ペットを移動させるのは都会では難しい。

公共機関にペットを乗せる場合は、ゲージに入れなければならないが、中型犬以上の犬をゲージに入れて持ち歩くのは現実的でない。

そのため犬を移動させるには車が必要だが、都会では車を持たない人も多い。

犬猫を載せられるカーシェアなどがあれば、一定の人気を獲得するのではないか。

また、犬を外に連れて行く場合は、愛犬が人を傷つけたり、ものを壊したりというリスクがある。

これもペットの学校のようなものが充実し、きちんとしつけをされた犬が世の中に増えれば、犬が横にいても気にならなくなり、犬が入れる公共の場が増えるだろう。

素人考えかもしれないが、ペット市場にはまだまだたくさんのビジネスチャンスが埋もれていると思う。

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