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自由度は高い方が良い?

 

 

以前にAIBOが現実の犬に変わり得るかというブログを書いた。

現状では、現実の犬の多様性をAIBOでは表現できないため、現実の犬を選択する人は多いのではないかと考えている。

現実の犬には、沢山の種類が存在しさらに同種の犬でも個性というものが存在する。

毎日の行動が一貫しているとは限らず、日によって違う行動をとったりする。

AIBOは育て方によって性格が変化するらしいが現実の犬の多様性を再現するには至っていないだろう。

 

多様性と近い意味で自由度という言葉がある。

会話などで使われる場合、選択肢が多いときに「自由度が高い」などと言われている。

この言葉をよく聞くのはテレビゲームの感想などで「このゲームは自由度が高いので良い」というコメントを頻繁に見る。

 

ゲームは容量や処理系の関係で、どうしてもできる行動、動き回れる範囲が限られる。

一部のゲーマーにとっては、脇道に逸れたり、フィールドの思わぬ小物を利用できたりすると、ちょっとした宝物を見つけたみたいな気持ちになって、嬉しく感じるのだろう。

一方で、あまりにも自由度が高すぎると今度は煩雑になるように思う。

 

ちなみに科学の分野で自由度とは変数が独立に選べるものの数になる。

特に力学の分野では質点が移動できる方向を意味する(正確ではない説明)。現実の世界は3次元、つまり自由度が3である。

数値解析などで、複数の質点を持つ物体の計算する場合は、質点の数×3の自由度が存在する。

科学の世界でも自由度を大きくすればするほど現実の系に近づくわけで、基本的には自由度を多くした方が計算の精度は上がる。

しかし、自由度を大きくすると計算時間が膨大になるため、ハード上の限界がある。

ちなみに最近のゲームが自由度が上がってきているのは、まさにこのハード状の問題がる。

ハードの計算処理速度が高くなったために大きな自由度を扱うことができるようになったのだ。

 

コンピュータのハードの性能は今でもどんどん上がっている。

いつかは人間の脳の性能を越え、凄まじい自由度の処理が可能になるだろう。

コンピュータがこのレベルに至れば、AIBOが現実の犬と同等になる。

そのとき犬はAIBOに取って変わられるだろう。

ちなみに人間も取って変わられるだろうが。

 

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