デルタペットホテル開業研修卒業生のHP

犬と遊ぶか、犬で遊ぶか

 

先日愛犬と旅行に行った。

うちの子は車や人混みなど苦手なものが多いので、旅行で行くところと言えば、人が少ないドッグランや田舎の山や草原などだ。

 

「犬と遊ぶ」と「犬で遊ぶ」の違いがすぐにわかるだろうか。

犬を飼ったことがある人なら言わんとすることがすぐに分かるだろう。

しかし、犬を飼ったことがない人はこのすぐにはピンとこない。

落ち着いて文を見ればわかるが、前者は犬と一緒に自分が遊んでいる状態で、後者は自分は遊んでいるが、犬がどうかは考慮していない。

知り合いのトレーナーから聞いた話だが、「自分は犬をこんなに構っているのに犬が懐いてくれない」という相談が多いらしい。

自分はいつも犬を可愛がっているのに、自分が近づくと犬が逃げてしまう。

これを問題としている飼い主が多いというのだ。

この原因は彼らが「犬で遊んでいる」状態だからだ。

自分としては、犬を撫でてあげて、ブラッシングもしてあげる、いつも構っている。

しかし、それらの行動が犬にとって良いものとは限らない。

彼らとしは犬を可愛がっているつもりでも犬にそれが伝わっていないのだ。

 

これと同じことを人間社会でも見かける。

ある人は、とても面倒見が良く、いつも部下や同僚にアドバイスしたりやミスのリカバリー方法を教えていた。

しかし、彼は色々な人に嫌われていた。特に彼が心配して構っている人に嫌われる傾向にあった。

原因は明らかで彼がその人たちを構い過ぎたことだ。

本人としては周りの人が間違ったこと、不完全なことをしていたため、心配して注意をしたり、アドバイスをしたりしていたのだが、注意される本人たちにとっては、ちょっとしたミスでもすぐに注意をされるので彼を避けるようになった。

それでもちょっと彼の目に止まるところでミスをすると、すぐに注意をされる。

他の上司なら、ちょっとした注意ですむところを、彼に見つかると長々と説教される。

もちろんそういう注意やアドバイスをありがたいと思う人もいるだろうが、多くの人はすぐに息苦しくなる。

彼自身はもちろん善意での行動だろうが、相手の気持ちを考えない行動は善意に基づいたものでも、相手にとって気持ちの良いものではない。

 

犬の世話も人との距離感も自分本位になっては良好な関係が築けない。

次へ 投稿

前へ 投稿

返信する

© 2024 デルタペットホテル開業研修卒業生のHP

テーマの著者 Anders Norén