私の犬は幸せか?
飼い主の誰もが気になることが、「私の犬は幸せか?」ということだ。
人間であれば、自分が幸せを言葉にできる。
犬などの動物の場合は、これを正確に知るすべがない。
ホルモンの状態などで測定する方法もあるにはあるが、一般人が使える方法ではないので、現状では愛犬が幸せかどうかを知ることはできないと考えて良いだろう。
幸せに必要な3つの条件
それでも私たち飼い主は愛犬が幸せになるよう努力したいと思っているはずだ。
ただ何が幸せかを知らなければ、努力することも難しいかもしれない。
目的地がわからないのに歩かなければならないようなものだ。
犬のことを勉強することにより、ある程度は犬の幸せというものを理解できるかもしれない。
しかし、私が大事に思うのは、幸せの形はそれぞれ違うということだ。
人間だってそうだろう。
人から認められることを幸せと思う人もいれば、1人で黙々と作業を続けることに幸せを感じる人もいる。
犬だって、散歩が好きな犬もいれば、嫌いな犬もいる。
他の犬と遊ぶのが好きな犬、人と遊ぶ方が好きな犬、様々だ。
これを理解せず、とにかく犬ならたくさん散歩をすれば良い、ドッグランなどで他の犬と交流すれば良い、と行ったステレオタイプな幸せの押し付けは彼らのためにならないと考える。
それは良い大学に入れば幸せな人生があると信じて、子供を机に縛りつけるような行為だ。
犬の場合は法律違反ではないが、私はこのような幸せの押し付けが良いものだとは思っていない。
愛犬が何を望んでいるのか、しっかりと見てあげよう。
どう行ったときにしっぽをふるのか、楽しそうにはしゃいでいるのか?
逆に怖がっているときは?逃げている動作を見せていないか。
好きな食べ物のうち順位づけできますか?
ボール遊びと引っ張り合いっこどっちが好きですか?
あなたは愛犬についてのこれらの質問にどれくらい答えられますか?
言い換えると、愛犬の幸せをどれくらい理解しようとしていますか?
幸せの土台
幸せには犬それぞれの形があるが、多種多様な好みがある中でも生物に共通する最低限の幸せの条件というものがある。
それが以下の3つだ。
①衣食住が確保されている
②他者とのコミュニケーションが取れている
③自由に行動できる
①に関しては、異論がある人はいないだろう。生きるに最低限必要な食事と安心して眠れる住処はどんな動物にも必要だ(衣に関して犬は絶対必要ではないが)
②これは人間では追跡調査の結果(TED[人生を幸せにするのは何?最も長期に渡る幸福の研究から]ロバートをールディンガー)で証明されている。私は、これは犬などの動物にも適用できると考えている。
③自由に行動できる状況ということも、幸せには不可欠だろう。檻の中に閉じ込められ身動きが取れない、外に出たいけれど出れない、匂いを嗅ぎたいけど嗅げないなど、やりたいことを制限される状況はストレスがたまる。社会生活を送る上で、完全に自由にしてやることはできないにしろ、ある程度の自由度を持って行動できる状況が彼らには必要なはずだ。
これらの土台をしっかりさせた上で、さらに犬たちを幸せにすることが飼い主の勤めだろう。
幸せかどうか見分けるには?
繰り返しになるが、犬の幸せの形は、犬によって違うし、完全それを理解することはできない。
だからこそ、飼い主は彼らをよく観察しなければならない。
椅子に座っているとおもちゃを膝に乗せてくる、窓の外をずっと見ている、リードを持つと逃げ出す。
犬は必ず、好き嫌いをあなたに対して意思表示しているはずだ。
これを元にあとは犬たちをよく観察するしかない。
事例についてはいずれまた。。。