正しいペットビジネス
自分は現在のペットビジネスを変えたいと思っている。
どう変えたいかを一言で言うと、ペットビジネスを”四方よし”の商売にしたい。
一般的なビジネスの世界では”三方よし”という言葉があり、「売り手」「買い手」「世間」を大切にするビジネスが良いビジネスであるという教えだ。
これに「ペット」を加えた”四方よし”のビジネスが自分が考えるペットビジネスの理想だ。
ペットビジネスに足りないもの
現在のペットビジネスは”犬”に対する配慮がまだ不十分だと考えている。
これは当事者にとってはある意味”仕方のないこと”だと思う。
”犬”のことを考えたビジネスというのは、経営上は負担にしかならない。
ペットのための広い部屋や、良質な餌、丁寧な手間、どれをとっても費用の増加にしかならない。
この現状に対して「買い手」や「世間」がよしとしてしまっており、現在のペットビジネスに不満をもつ人が多くないことが残念なことだ。
正しいペットビジネスをしている人もいるが、、、
間違ったペットビジネスに対抗するために、犬のことを考えた正しいペットビジネスをしている人たちもいる。
彼らは、犬を第一に考えてくれる人を相手にビジネスを行い、衝動買いや十分な世話ができないような人にペットを売らない。
また、自分の関わったペットたちは揺かごから墓場まで面倒を見る気概がある。
とても素晴らしい考えを持った人々である。
一方で、彼らの多くは、自分たちの考えに賛同する人々しか相手にしない傾向があるように見える。
自分たちの理念に合わない人や無知な飼い主に対して強い非難を浴びせたり、現状のペットビジネスを非難こそすれ解決のために行動まではしない。
これもまたビジネス上”仕方のないこと”である。
自分たちの考えに反発している人と話しても売り上げに繋がる可能性は低く、彼らと議論している間に大事な顧客にケアをした方がずっと有意義に感じる。
理念とビジネスは両立できる
それでは理念とビジネスは両立できず、ペットビジネスの問題には、司法や国が主導したルールを取り入れるしかないかといえば、必ずしもそうではないと考えている。
自分達と考えの違う人たちと話すことは、実はビジネス上とても有効なのだ。
有名な経営者である永守重信は、営業にシェア割合が低い顧客を重点的に回るように指示している。
一般的に、営業は自社と取引額が大きな会社に回る傾向がある。
取引が大きい重要顧客は、さらに注文が取れるかもしれないし、大抵自社と良い関係が気づけているので商談も楽だ。
一方で、まだ取引のない顧客には門前払いされるかもしれないし、無駄足になる可能性もあり、心情的にあまり足を向けたくない。
しかし、取引のない顧客または取引額があまり大きくない会社というのは、言い換えればこれから大きな注文を貰える可能性がある。
永守重信はそのような会社の潜在ニーズを見つけて売り込むことを重要視している。
正しいペットビジネスも同じだ。
正しいペットビジネスを、あえて考えが違う人たちに売り込む。
もちろん門前払いにあったり、議論になったりするかもしれない。
しかし、彼らをもし正しいペットビジネスに引き込めれば、自社の売り上げは増えるし、間違ったペットビジネスの市場を削ることもできる。
正しいペットビジネスの推進とビジネスは両立できるのである。